2022-10-24 1072円の価値もなく 後出し記 市塵の魂 縦往来 一〇七二円の価値もなく 朝に寝昼起き夜塞ぐ 東京の街に居ることの 要不要さえわからない だからといって別の地へと 逃げるあるいは遠ざかる その金さえも最早ない 生業は見つからず 需要は見つからず 必要とされぬ存在 有用と思われぬ存在 それでも 命の尽きるまでの縁を探す 自然に消えたと思わせたい